アンドレ・ブルトン作
巌谷國士、訳のナジャを読んだ
ブルトンとナジャ(と呼ばれる女性)との出会の9日間の半ドキュメンタリー。
印象的抽象的な写真群と写実的な文章、そして文庫本の半分を占める訳者による訳注。
それによって、物語が進むというよりひたすらイメージが膨らんでいく雑感。
吹寄せて並べ立てるビートニクや脱線していくカフカとも違った印象に印象を重ねる感じがした。
解説によると語られていない事実や言葉があり、ノットノンフィクションみたいだ。
使われた写真群もわざと見切れていたり、半分だけ写っていたりと、絵画を謎解きをするようにもみえる。
ツェッペリンのアルバムジャケットも思い出した。